編集部スタッフのイチオシ!
「NHKスペシャル 電子立国 日本の自叙伝 第2回 トランジスタの誕生」

"モノマネ日本"。世界からそう呼ばれた時代がありました。
戦争に負けた日本は、経済的にも技術的にも"ゼロ"の状態。
なんとか国民を食べさせる産業を興すため、アメリカの技術を必死に見習おうとしていた時代のことです。

これは、戦後、日本を新しい電子産業で豊かにしようと奔走した技術者たちの、一途で懸命な格闘の記録です(1991年放送)。

当時、アメリカでは、寿命の短い真空管からトランジスタへと画期的な発明がなされていました。日本人技術者たちは、アメリカの結果しか書かれていない論文を手がかりにトランジスタ開発に奔走します。

でもモノもお金もなく、あるのは技術者の好奇心と日本再興への強い思いだけ。
木で組んだ装置を作り、使えるものはバケツでも何でも使い、金属板を薄くするために、指の指紋がなくなるまでヤスリでこすり続けました。

そして、雨漏りのする研究室での試行錯誤の末、ついに日本初の小型トランジスタの生産へと向かうのです。

国民が娯楽に飢えていた昭和30年、マンボが大流行。東京通信工業(現・ソニー)のトランジスタラジオは爆発的に売れ、以後、品質管理の厳しい日本の半導体技術はめざましく向上していきます。

番組では、技術者たちの話から奮闘ぶりを振り返り、当時の映像を交えながら、難解なトランジスタの仕組みなどはスタジオでわかりやすく解説。

壮絶な苦労話を語る技術者たちは、まるで少年のように、楽しそうで誇らしげです。全員が、宝物のように保管してきた山のような古い記録ノートを前にして。
私もいつの日か、自分の歩んできた道をこんな素敵な笑顔で語れるだろうか...。

あの時代の日本人の苦労は並大抵ではなかったでしょう。でも、極貧の日本から豊かな日本へと向かう道筋をつけた、いわば現代日本の草創期を体験した人たちが、なんだかとてもうらやましく感じてしまうドキュメンタリーでした。
(編集部T.T.)


「アメリカに追いつけ、追い越せ」の思いで半導体王国に駆け上った日本の記録は、全6編 お得なパックもご利用ください


本編にも登場する日本を支えた技術者・井深大氏が本田宗一郎氏を語った番組


井深氏と共にソニーを世界的な企業にした盛田昭夫氏が日本製品への思いを語る


戦後日本の復興に多大な影響を与えた松下幸之助氏の哲学と人物伝も好評配信中

カテゴリー:編集部日記 |
カレンダー
前の月へ 2012年4月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30          
  • atom